今回は錆で偏摩耗したアルト(HA35S)のブレーキローター&ブレーキパッドの交換をします。
私は経験ありませんが何故かこのように錆びて偏摩耗した車見かけます。
取り外しから取付まで詳しく紹介してるんでご覧下さい。
錆で偏摩耗したブレーキローターの状態
今回嫁さんの妹の車のブレーキローターが偏摩耗したんで交換しますが、まずは現状の確認です。
右前輪ローターの錆び具合ですが、内側6割くらいしか接地してなくこれでは接地面積で効きが決まるブレーキの性能が発揮できません。
実際試乗してみると普通に走ってる分には「ちょっと効きが甘いかな?」って感じですが、目の前で急ブレーキ踏まれたら止まれないでしょう。
あと僕のワゴンRと比べてアルトはキャリパーもディスクも小さいです。
この辺も軽量化の為ですかね?
ワゴンRのブレーキディスクの大きさが13インチ径のホイールも履けますが、アルトのディスクは12インチ径のホイールでも行けそうな大きさです。
同じく左側ですが、こっとは更に酷く内側から4割程しか接地してないようで、これみたら効かんのも仕方ありませんね。
ちなみに左右両方ともローターの錆びた部分は手で触って判るくらいに厚みも薄くなっててパッドがどうしても接地しません。
デレーキパッド&ブレーキディスクの取り外し
それではブレーキを外していきます。
まずはブレーキキャリパーを外しますが赤丸のボルトがキャリパー固定ボルトで2本とも外します。
パッドの交換だけなら上は緩めるだけで下を外せばキャリパーが上ボルトを支点にして持ち上げれてパッドが外せます。
ボルトが外せたらキャリパーをローターから抜くように外しブレーキホースに負担が掛からないようにS時フック等で釣るとか、なんか台を用意して置くとかします。
私の場合はロアアームの上に何となく置けたんでそこに置きました。
次はパッドが固定されてるブラケットを外します。
赤丸の17㍉ボルトを外しますが、メッチャ固く締まってます。
ブラケット固定ボルトを外すのに60㌢のブレーカーバーで何とか緩みました。
画像のようにキャリパーボルト緩めてからブラケットボルトも先に緩めておきました。
ブラケットが外れたらローターが初めて取れます。
ローターは手前に引っ張れば取れるはずなんですが、錆びて固着してる場合はローターの穴に画像のようにM8ボルト取り付けて締め付けていけばローターの固着が外れてローターが外せます。
外れたローターの内側も同じように錆びて接地面積は少ないですね。
これでブレーキキャリパーもブレーキローターも外れました。
ブレーキを組む準備
キャリパーやローターが外れたハブ部分ですがここから新品ローター&パッドを組む準備をしていきます。
新品パッドを組むのにキャリパーはパッドの減りに合わせてピストンが出てて、この隙間ではパッドが入らないんでピストンを押し戻します。
画像のように自作ピストン戻し使って戻しますが、このままピストン戻すとブレーキフルードがリザーブタンクからあふれる恐れがあるんでボンネットを開けてリザーブタンクを見ます。
ブレーキフルードが入ってるリザーブタンクはアッパーレベルより上がってたんでスポイドやシリンジを使いブレーキフルードを吸い出します。
この車半年前に車検受けたんですがブレーキフルードは変えてないですね。
車検も「安く安く」と言うとこんな車検になるんかな?
色からして軽く2年以上は変えてない色ですね。
画像のような握るタイプのスポイドを使い油面にして2~3㌢程吸い上げたら大丈夫でしょう。
これでリザーブタンクを見ながらですがピストンを分かりやすく一杯まで戻していきます。
ブレーキフルードは適量抜くだけなんで抜きすぎたら新品フルード入れるつもりでしたが、フルードは必要ありませんでした。
ハブもサビサビなんで真鍮ブラシを使いサビを落としました。
ここで塗料やスプレーがあれば塗っておくのも見た目的にもお勧めしますが、この時はあいにく塗るスプレーが無かったのでサビ落としだけやりました。
キャリパーもサビが凄かったのでこっちも真鍮ブラシでサビ落としだけやりました。
ブラケットですがパッドも付いたまま外したんでこれも綺麗にしておきます。
ブラケット本体、スライドピン、ブレーキパッド、金具をブラケットから外しました。
スライドピンが入ってた穴はスパイラルナイロンブラシで汚れやグリスを掻き出します。
こんな感じでグリグリと汚れを掻き出します。
スライドピンも拭いてシリコングリスを塗って組みます。
パッドが収まる金具も真鍮ブラシで汚れを落とします。
ここはパッド用グリスをパッドが触れる部分だけ塗りますがパッド組むときに塗ります。
ブラケット本体も真鍮ブラシでサビを落としました。
綺麗になったブラケットにスライドピンと金具も取り付けました。
尚スライドピンは車両に取り付けたときに下側になる方がゴム付きのスライドピンで、上側は普通のスライドピンで組むのが正解です。
これで一通り綺麗になって準備が出来ました。
ディクセル ローター&パッドの組み付け
ここからは今回の交換部品であるディクセルのローター&パッドを組んでいきます。
これはKSタイプってヤツでセット販売になっててローター&パッドで10000円ほどのリーズナブルな価格設定でお求めやすい品になってます。
パッドも鳴き止めのシム付きでDIXSELの文字もチラッと見えて交換してる感を醸し出してます。
ローターも外周部分とローター面からホイール面になるまでの出っ張った部分もさび止め塗装がされてて錆びにくく何時までも綺麗な状態を保てるようになってます。
パッド用グリスやパッドが減ってきたらローターに当たって減りを教えてくれる金具(ウエアインジケーター)も装着されておりクオリティーは高いです。
ディクセルのパッドはパッド用グリスも付属します。
早速開封します。
間違いなく合うのか仮組してみます。
赤丸の金具がパッドが減ったらローターと接触してキーキー音を出すウエアインジケーターで、この金具がある方が車両に取り付けた際のイン側のパッドになります。
間違いないことが確認できたので本組していきます。
パッドが金具に接触する部分が付属のグリスを塗った部分で上下同じ位置で左右4枚共塗ります。
金具の上をパッドの減りに合わせてパッドが動いていくんで金具にも塗っておいてもOKです。
キャリパーのピストンにも塗っておきましょう。
画像はピストンの窪みにはめるシムに塗りましたが、たぶん細く見えるピストンのパッドに当たる面にも塗った方が良いが、シムにだけ塗りました。
このキャリパーはシングルピストンなんでイン側のパッドはピストンで押しますが、アウト側のパッドはこの2本のキャリパーの爪で押さえる格好になります。
この2本の爪にもパッドグリスを塗ります。
たぶんパッドの方に塗る人が多いと思うがせっかくDIXSElの文字があるのにグリスで汚れたらカッコ悪いんで爪の方に塗りました。
肝心な画像を忘れてるがローターを組む前にクリーナーで1度拭いて脂分を落としてからローターを入れて(はめるだけ)ブラケットを仮固定してキャリパーも仮固定して取り付けました。
それではブラケットから本締めしますがトルクレンチで85Nmでブラケット固定ボルトを締めます。
最後にキャリパー固定ボルトをトルクレンチで26Nmで本締めして完了です。
組み付け後の試走
タイヤ付けてジャッキ下ろしたら試走しますが、ここで大事なポイントです。
キャリパーのピストンを押し戻したんで走る前にブレーキを数回踏んでピストンを出します。
これやらないでいきなり走ると一発目にブレーキ踏んだ際に床までブレーキペダルが踏めて恐ろしい思いをします。
ピストンがパッドを押せてないんで全くブレーキが効きません。
数回踏んで普段通りの踏みしろになったら走ってもOKですが、試走に出る前に30㌢ほど走って確実にブレーキが効くか数回確認しましょう。
その後試走して前後に車が居ない場所で強めに何度かブレーキ踏んでローターとパッドを馴染ませます。
私の場合前後に車が居ない状態でアクセル踏みながら10秒間くらいブレーキを踏んでを何度かやって当たり付けをやりました。
試走から帰ってきてのローターの状態ですが、全然ローターには当たりが付いてないんでまだまだですが新品時に比べパッドが当たる部分はツヤが出て入ったことが分かります。
この状態でも十分ブレーキは効きます。
嫁さんの妹の旦那(義理の弟)にも走って貰って完成となりました。
しかしキャリパーがサビで茶色くシルバーとかで塗ってやりたかった。
まとめ
今回は嫁さんの妹の車でHA35Sアルトのブレーキローター&ブレーキパッドの交換を行いました。
サビでローターも半分ほどしかパッドが当たっておらず効きも甘かった。
交換に使うローター&パッドはDIXCELのKSタイプで、軽用のローター&パッドのセットで10000円ほどとリーズナブルな設定でありがたいヤツです。
交換時もローター外したハブもキャリパーもブラケットもサビが酷く真鍮ブラシでサビを落としながら組みました。
交換後は試運転して確実な制動が得られこれで安心して乗れます。
距離も走ってて(17万キロオーバー)あと1年半ほどは車検も残ってるんで安全安心な時間をスゴセウ車となりました。
ではでは・・・
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